ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

言語化してみるということ〜体験記のご紹介・第4回

ぱすてるのカウンセリングをご利用された方が自由にその気持ちを綴る体験記。

今回ご登場いただくのは、神奈川県にお住まいの、はやぴーさんです。

はやぴーさんが送ってくれたカウンセリング体験記をご紹介いたします。

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ぱすてるさんのカウンセリングは、基本的に私が話してぱすてるさんが聞いてくれるスタイルとなっています。そのため自分が話したかった事をひたすら話すことによって楽になったり、話しながら自分自身の本心に気づいたりすることがあります。


私自身は今目標を何個か設定して目標達成に向けて色々と頑張っている所なのですが、その進捗状況を報告したり、その過程で新たな取り組みなどがあれば報告しています。
自分でやっていることを言語化することによってモチベーションを高めたりすることが出来て大変助かっています。

 

またぱすてるさんのカウンセリングを複数回利用すると、前回のカウンセリングで話したことの振り返りを聞くことが出来ます。
前回どのような話をしたか、また前回と今回で話題が変化したか等比較することが出来ます。
そこもポイントのひとつです。

 

これからもぱすてるさんのカウンセリングを利用していきたいと思っております。

 

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はやぴーさん、体験記を送ってくださり、ありがとうございました。

このカウンセリング体験記は、ご本人の承諾をいただき、原文をそのまま掲載しております。

体験記を書いてみたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にご連絡いただけたら、と思っています。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

https://www.salon-pastel.net/

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希死念慮と向き合う〜体験記のご紹介・第3回

カウンセリングの体験記。今回、文章をお寄せくださったのは、神奈川県にお住まいの大学生、なみきさんです。

なみきさんが綴ってくれた、ご自身の体験記をここにご紹介いたします。

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ぱすてるさんのカウンセリングをお願いしたときはどん底の状態でした。

その頃は、「死にたい」という気持ちと「 死にたくないけどこのままじゃだめだ」という気持ちがありなんとかしないとと思いながら精神科医・ 病院を調べていました。そして病院検索も1段落した頃、ある精神科に行ってみたのですが話を聞かれ薬を出されるのも含めて約30分で終わり、病院を出たときに「薬で治すしかないのか、少しぐらい親身になって話を聞いて理解してくれてもいいのに」と寂しくなったのを覚えています。
また、うつの症状上悪い方向に考えてしまうのか「薬」を前にして「自分はこんなもの(抗うつ薬)を飲まなければならなくなってしまったのか」と自分を責めてしまい医者に行ったことは却って逆効果になってしまいました。

 

そんなころ、twitterで「死にたい」と打ちながら見つけたのがこのカウンセリングサロンぱすてるさんでした。そのtwitterをスクロールしていったその時あるツイートが目に入りました。

「未成年だから、カウンセリングの応対は気安くタメ口で… なんてのはもっての外で、1人の人間として尊重しながら、敬語でかかわっています。(@pastel_salon 2020/3/3 tweetより)」

このツイートを見てこの人なら目上目下関係なく一人の人間として尊重してくれて死にたい気持ちも否定せず話を聞いてくれるのではないかと思い連絡を取りました。

 そしてカウンセリング当日池袋のカフェでお会いし今まで事を含めあったこと洗いざらい大泣きしながら、しばらく話せなくなりながらも話しました。その間ぱすてるさんは優しい眼差しで僕の話を遮ることなく親身になって聞いてくれ、

泣き出したときにはそっとポケットティッシュを差し出してくれ( そのポケットティッシュの残りは今でも大事に取ってあります)、 カウンセリングをしていただきました。 その時は本当にこんなに否定せず話を聞いてくれる人がいるのかとびっくり半分、気持ちが少し楽になったなぁという気持ち半分でした。

 

 その後、気持ちの上下を重ねながら何回かカウンセリングをしていただき、 気持ちが下がったときには持ち上げていただき別のところで良い精神科医も見つかりなんとかやっていたある日、
突然辛い死にたいという気持ちが襲ってきてしまい、 自殺未遂をしてしまい病院へ運ばれました。 症状は最悪で今でも色々な医者の方に助かったのが奇跡だと言われるほどの状態でした。そして精神科医の先生に連絡が行き、
このまま放っておいたら自殺をしてしまうということで救急病院退院後精神科へ入院することになりました。

 その精神科に入院した当日ぱすてるさんに連絡を取りました。「 自殺未遂をしてしまった」と。 正直怒られるのではないかと思っていました。
せっかくカウンセリングをしていただいたのに自殺未遂をしてしまうなんて見せる顔が正直ありませんでした。しかし、ぱすてるさんはただ優しく、

「とてもつらい気持ちになって、 自殺未遂をしてしまったのですね…
いのちが助かって、本当によかったと思います。
つらい時は遠慮せずに、いつでも連絡してくださいね。
××さんを見守っております。(原文一部改変)」

と返信してくださいました。 このときほど本気で泣いたことはありませんでした。 たとえどんな事があっても話を聞いて寄り添い見守ってくれる人がいるのかと。

 

 そして治療も進み、 薬も合い効果が出始めたころぱすてるさんからある心理カウンセラ ーの学ぶことを教えていただきました。それは「自己一致」 というものです。
もし詳しく知りたい方がいらっしゃればぱすてるさんに直接聞いていただくのがいいのかと思われますが、 簡単に言うと自分の今の気持ちをしっかり理解するあるいは第三者的に見るといったものです。
例えば辛いときは第三者的な視点から見てみて「 あー今自分は辛いんだ じゃあこういうふうにしてみたらやってみたらいいんじゃないかな 」と考えてみたりすることができるようになりました。
辛いときはただ辛い辛いだけではなく冷静に第三者的に自分なりの対処法を考えられるようになり、今ではもちろん薬の力もありますが徐々に楽になり希死念慮はさっぱり消えもちろん辛くなるときもありますが
概ね楽しく生きることが出来るようになりました。 この場をお借りしてぱすてるさん(喜々津さん) 本当にありがとうございます。

 最後に2行上でも書いたとおり時々まだ落ち込んでしまい辛くなることがあるのでカウンセリングを今もお願いさせていただいたりするのですが、 カウンセリングはぱすてるさんがよくtwitterでおっしゃっている通り、
辛くなったあとだけでなくメンタルの予防としても効果があると教えていただいたのでそういった様に僕もお願いしたりもしていますので今つらいことがなくても一度ぜひぱすてるサロンを利用してみてください。

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なみきさん、体験記をお寄せくださり、ありがとうございました。

ぱすてるのカウンセリング体験記は、ご本人の承諾をいただき、原文をそのまま掲載しております。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

https://www.salon-pastel.net/

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げんさんのカウンセリング体験記〜二人三脚の旅

カウンセリング体験文のご紹介・第2回目をお届けします。

今回、文章をお寄せくださったのは、奈良県にお住まいのげんさんです。

げんさんのカウンセリング体験記をお楽しみください。

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ぱすてるさんのカウンセリングを利用させていただいたのはコロナで自粛の今年の春。

まず、お試しで30分、何を話したかは忘れてしまいましたが、 あっという間でした。

まだまだ話し足りなかった私は、 すぐに次回のカウンセリングをお願いしました。


60分。傾聴に徹するぱすてるさんとのカウンセリングは、 最初は長いと感じてしまいました。

しかし、そう感じたのはほんの最初だけでした。

しばらくたつと、私の口から堰を切ったように溢れ出す言葉。

私がお話しするのは、決して楽しいものではなかった過去の話。

しかし、カウンセリングは、あっという間に過ぎてしまいました。

自分の思ったことを制約なくお話しする心地よい感覚。 はじめてだと思いました。

ひとりでは、とてもこうはできません。

ここから、ぱすてるさんと私のカウンセリングがはじまりました。

回数も重ねて増えていきます。

辛いとき、気分の乗らないときもありました。そんな時は、ぜんぜん関係のない別の話をします。 最近起こった出来事など。何を話すのも自由。 ぱすてるさんはしっかり寄り添って聞いていただけます。

そんな別の話をしていると、ふっと過去の話に戻りたくなり、 振り返りが深まることもありました。

夏になり、 回数が増えてくると同じような話をすることもあります。

ぱすてるさんは、必ずカウンセリングをする前に、 前回の振り返りをしていただけました。

いわゆるダイジェストです。

ぱすてるさんが、しっかり記録していただいているおかげで、 聴きながら思い出すことも多々ありました。

私は、こんなことを言っていたのか。

自分で話してるのに気づかない。

この気づきが大切だということが

回数を重ねるごとに分かってきます。


今もまだまだ、カウンセリングは続いています。 私のライフワークになりそうな振り返りの旅は始まったばかりなのかもしれません。

ぱすてるさんとの二人三脚の旅。

これからもどうぞお付き合いよろしくお願いします。

 

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げんさん、体験記をお寄せくださり、ありがとうございました。

ぱすてるでは、ご本人の許可をいただき、カウンセリングの体験文を随時ご紹介しております。

カウンセリングをもっと身近に。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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体験文のご紹介・第1回〜カウンセリングの光と希望

ぱすてるのカウンセリングをご利用された方に、体験文を書いていただきました。

カウンセリングとは一体どんなものなのか?

実際に体験された方に語っていただくのが、カウンセリングを知ってもらうのに、とても身近で信頼できる方法だと思ったのです。

 

Twitterで募集をしたところ、早速文章を送ってくださる方がいらっしゃいました。

ご本人の承諾をいただき、このブログ上で体験文をご紹介させていただきます。

第1回目は、東京都にお住まいのポピーさんです。

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私がぱすてるさんのカウンセリングを受けたのは、今年の初め、冬の頃でした。
もう半年以上お世話になっていることになります。
私は、過去にも何度かカウンセリングを受けたことがありました。
スピリチュアル系のカウンセリングや、 臨床心理士さんの心理療法的なカウンセリングです。
どの体験も、その時の私にとっては必要なものだったと思います。


私にとってカウンセリングというのは、ほかの人に話せないことを話すということが一番の目的のような気がします。
問題を解決したいという気持ちももちろんありますが、それはカウンセラーさんに解決してもらうというのではなく、
話していくうちに自分の気持ちが整理され、 自分の中で解決の道が見えてくるものという感じです。
まずは自分の苦しみを少しでもなくしたい、楽な気持ちになりたいという感じです。


私も今年の初めにはじめてぱすてるさんにお会いした時には、だれにも言えない話を、ちゃんとカウンセリングを学んだ専門家に聞いてほしいという気持ちからでした。
私の話を良いか悪いか判断してほしいのではなく、 ただ聞いて受け止めてほしいという気持ちでした。
なぜならば、自分が悪いということは、だれにいわれるまでもなく、自分が一番よくわかっていたからです。
それが自分の思い込みだとしても、自分以外の人に自分の善悪を判断されることはきっとたえられなかったと思います。
ほかのだれか(自分の周りにいる人)に話したら、もしかしたら否定されてしまうかもしれない。
まずはただ誰かに聞いてほしいという気持ちでした。
当初の話と、今の話はつながっているところもあれば、 ぜんぜんちがうところもあるかもしれません。
でも、どのテーマも私の人生の一部と考えれば、一見全く違うようなテーマでもみんなつながっているのだとも思えます。


カウンセリングを受けることで私が一番変わったと思えるところは 、まずは頭のなか、思考でぐるぐるしてしまったということが、
まとまってきたというような感じがあります。
迷路にまよいこんでいた状況だったのが、まだ迷っているとしても先には光が見えてきているというような感じです。
どのくらいの時間がかかるかわからないけれど、 確実に光に向かっているという希望のような気持ちがあります。


私は16歳のころから、何人もの友人を自死で亡くしました。 その友人たちに共通していたことは、 孤独感だったのではないかと大人になった今思います。
孤独、ではなく、孤独感と書いたのは、本当は孤独ではなかったかもしれないけど、本人にとっては孤独としかいいようのない気持ちだったのではと思うからです。
自死で亡くなった方の周りの人は必ず「 話してくれればよかったのに・・・」ということを言います。
もし、話を聞いてくれる誰かに、話をしていたら、もしかして思いとどまってくれたかもしれない。 私もそう思いました。
そして、私自身も悩みが深くなったときには、 無理せずだれかを頼ろうと思うようになりました。
カウンセリングの利用のしかたも人それぞれだと思います。 深い悩みのときもあれば、些細なことにとらわれてしまうときとか。
こんな話をしていいのだろうかとか、 費用の問題とかいろいろあると思うけれど、
できる範囲で、まずは一歩踏み出してみて、 体験してみて私はよかったなと思っています。
ぱすてるさんのように、 無料のカウンセリングをしてくださっている方がいることは、 殺伐とした世の中の一筋の光だと思います。
ぱすてるさんが、ご自身の考え方で強い意志をもって活動されてることが感じられることも、私自身の勇気につながっていると思います。
たとえば今度私がカウンセリングを卒業するときがきたとしても、 またなにかあればいつでも戻れる場所があると思うことはとても安心感があります。
いつもありがとうございます。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

ポピー

 

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ポピーさん、文章をお寄せいただき、ありがとうございました。

体験文は、ご本人の許可をいただいた上で、これからも随時ご紹介させていただきます。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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カウンセリングと傾聴の違いとは?

最近、傾聴の活動やお話し会を個人でおこなっている方々と、オンラインを通じて出会う機会がありました。

このコロナの渦中、皆さんオンラインを活用して自由に独自に活動されており、とても楽しく新鮮で、親近感を感じました。

その方々は、距離を超えてお互いの話を聴いたり対話をしたりといった、傾聴活動や交流会を純粋に楽しんでいるようで、いわゆるカウンセリングを志向しているわけではないようです。

 

では、カウンセリングと傾聴のちがいとは何なのだろう、〈傾聴カウンセラー〉を名乗って活動している自分の立ち位置は何だろう?、という問いが自然と湧き上がってきて、ここで整理をしておきたいと思いました。

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まず最初に、傾聴とカウンセリングとは何ぞや、というところから書いてみます。

 

傾聴とは?

傾聴とは、相手の話に耳を傾けて熱心に聴く、相手のことを正確に理解しようとして、共感的に「聴く」ことでしょうか。

受け身のように「聞く」のではなく、取り調べるような「訊く」でもありません。

傾聴のスキルとマインドは日常生活や仕事上においても、大変役立つコミュニケーション作法であり、誰もがその基本を学んで、実生活で活用することが出来ます。

傾聴の効果には、安心感を得たり、自己理解、自己受容の促進、行動変容への展開、カタルシス効果などがあり、傾聴によって、信頼関係が築かれ、新たな気づき、変化が生まれます。

 

カウンセリングとは?

カウンセリングとは、人が抱える問題や悩みの解決のために、専門的な理論と方法に基づいて行われる援助行為です。

それは科学的・臨床的な知見に基づいた心理学的な援助を意味しており、カウンセラーは専門的な学習とトレーニング、十分な経験を積むことが求められます。

カウンセリングには実に多様な理論、方法があり、来談者中心療法、認知行動療法精神分析ゲシュタルト療法、箱庭療法など、一度はその名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか?

カウンセリングは傾聴を基盤としてすすめられることが基本であり、絶対要件となっています。ですからカウンセラーは、傾聴の態度と技法を身につけておくことが大前提になります。

ここまで書いてきて、傾聴とカウンセリング、それぞれの性質、重なり合う関係が見えてきたでしょうか。

 

カウンセリング・プロセス

そしてカウンセリングには、問題解決に向かうためのカウンセリング・プロセスが存在します。

カウンセリングの理論によってプロセスに違いはありますが、私が学んだ日本産業カウンセラー協会は、傾聴を核としたカウンセリングをおこなう上で、以下のようなプロセスモデルを明示しています。

 

〈カウンセリング・プロセス〉

① リレーションづくり(信頼関係の形成)

② 問題の把握(自己理解、自己探索)

③ 目標の設定(意思決定)

④ 目標の達成(方策の実行)

 

カウンセリングは、達成すべき具体的な目標を明確に持ち、その目標に向かって発展的かつ継続的に進んでいく、という体系的な方向性を持っています。

このカウンセリング・プロセスという援助過程を経て、

・問題行動や症状の改善

心理的な問題解決

・自己肯定感、自己効力感の増大

・対処能力の向上、ストレス耐性の増進

といった様々な効果につながります。

 

そして、相談に来られる方をなにより尊重し、本人の人間的な成長、社会の中で幸せに生きていくためのサポートをすることこそが、カウンセリングのメインテーマといえるでしょう。

 

傾聴カウンセラー

カウンセリングと傾聴の違い、両者のつながり、関係性というものが、少しは伝わりましたでしょうか?

私自身は、傾聴カウンセラーという肩書きを自分で作り、名乗っています。

傾聴を身につけるのはカウンセラーとして当然だとしても、この傾聴を日頃から大切にしていたい、身近に感じてもらいたい、という意志を名前に込めています。

傾聴を常に基本としながら、カウンセリングのプロセスを軸に据えて、カウンセリングをすすめていく…

カウンセラーとしての根源的な部分を大切にしながら、これからも活動を続けていきたいと思います。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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傾聴体験イベントをおこないました

昨日はいつものカウンセリングとは違う、傾聴体験イベントを初めておこないました。

 

タイトルは「聴くを楽しむ体験」。

参加者が聴き役となり、話し役である私の話、気持ちをオンラインで傾聴するイベントです。

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夏休み企画として開催したこのイベントは、私が産業カウンセラーの養成講座を受講した時に体験したロール・プレイがヒントになっています。

 

カウンセリングの実技講習では、受講生が聴き役と話し役の両方を経験することで、日常会話と傾聴の違い、相手の気持ちを受けとめて「聴く」とはどんなことなのか、傾聴のスキルと態度を、実践で学んでいきます。

「聞く」と「聴く」の違いを肌で体感できる、大変おもしろくも悩ましい?実習でしたが、カウンセリングを学ぶ受講生だけでなく、広く一般の人が体験できたら、〈傾聴〉を知るとてもいい機会になるんじゃないか、と思いました。

 

また、カウンセリングの活動を続けていく中で、相談に来られる方の中には、心理学や相談支援職、傾聴に関心を持つ方が少なからずいることがわかり、ご当人が話すだけでなく、「聴く」体験を持つことができたら、とても面白いのではないか、とも感じていました。

 

そうして初めて開催した体験イベント。

Twitterで告知をしたら、大変ありがたいことに定員4名の枠はすぐに埋まってしまいました。

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通信手段はZoomを利用し、話し役の私はビデオで顔を出しますが、聴き役の方は自由としました。

唯一のルールは、守秘義務を守ってもらうこと。これだけです。

傾聴の時間は30分間。その後の10分は、感想や雑談の時間となります。こちらからジャッジやアドバイスをしたりはしません。これは講義ではなく、聴くことを純粋に味わい、楽しむのがテーマですから。

その10分間の中では、最後にちょっとした楽しみ?がありますが、ここではまだ言えません…

 

参加者の方々からは、貴重な体験や学びになった、気づきがあったというご感想をいただき、開催してみてよかったと思いました。

話し役を務めた私自身が、まさに話を聴いてもらうことで、気分が軽くなって安堵したり、自分の癖に気づいたり、聴いてくれる方の応答や態度に大きく学ぶことがありました。

 

今回、参加したくても出来なかった方々のために、第2回目を早速準備しているところです。

 

追記:

第2回・聴くを楽しむ体験

8月16日(日)13時より開催。

 

カウンセリングサロンぱすてる

喜々津 博樹

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コロナの不安と向き合う

久しぶりのブログ更新となります。

コロナについて書きたいと思いつつ、あまりに話題が多すぎてまとまらず、時間が経ってしまいましたが、やはり書き留めておきたいという自分の欲求に従い、ようやく取りかかりました。

 

今年に入ってから、全世界に広がった新型コロナウイルス感染症の影響ははかり知れず、このブログを書いている5月9日の時点でも、世界の多くの国が活動を制限し、日本国内でも外出の自粛や移動の制限が続いています。

 

かつて経験したことのない局面に遭遇し、誰もが不安や恐怖、息苦しさを抱えながらの日々を送るようになりました。

医療機関が深刻な危機に見舞われ、世の中のあらゆる場所、店舗、機関が甚大なダメージを受けて、かつてない生活不安、経済危機にも直面しています。

 

このような未曾有の状況の中で、私たちはこの不安や恐怖とどう向き合っていったらよいのか、自分なりにずっと考え、いまいちど整理を試みてみました。

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①不安の要素を挙げてみる

なぜ、これほどまでに不安を感じるのか、今更ながら、ひとつひとつ書き出してみました。

 

・いのち・健康が失われる恐怖

・生活・仕事が脅かされる不安

・身内や友人と対面で会えない孤独感

・感染が全世界規模に拡がっている

・終わり(収束)が見えない、わからない

・ウイルスは目に見えない、確認できない…

 

これまでの大規模災害や病気とは明らかに異なる要素、重なる部分、コロナウイルス特有の性質、問題を整理し、コロナによって何が引き起こされているのか、もう一度把握してみます。

私は感染の不安が広がり始めた時に、まず思い浮かべたのは、9年前の東日本大震災原発事故による放射能漏れの、言いようのない恐怖と不安でした。

 

②自分自身の状態を知る

カウンセラーの傾聴における基本的な態度に「自己一致」というものがあります。

カウンセラーは傾聴する際に、自分の状態、内面に気づく必要があります。自身をありのままに受けとめ、動揺したり影響を受けることがあり得ることに気づいていること。これが自己一致の状態です。

気づいていれば、感情に巻き込まれたり、動揺することに対して、素早く冷静に対処し、落ち着いて対応できるようになるのです。

 

私がこの感覚を感じたのは、感染が拡がり始めた時に起きた、トイレットペーパーをはじめとする日用品の買い占めです。

不安が不安を呼び、デマが拡散されて、瞬く間に人々が買い占めに走りました。

あの時、私は不安を抱き、この先を心配しながら、情報の不確かさに疑問を抱き、買い占めに走ることなく冷静でいられました。

ニュースで買い占めの様子を知った時に、「こんな恥ずかしい、下品なことは出来ないな」とも思いました。

 

動揺したり不安になる自分を否定せずに、今自分がどんな状態にあるかを知ること。

自分の今の気持ちと向き合い、受けとめてみる。

そして、どんな行動を取るのが一番いいのか、落ち着いて考えること。

コロナで、自己一致の大切さをあらためて学んだように思います。

 

③差別・偏見・無関心への怒り

コロナにまつわる様々な事態の中で、自己一致と関連して私がとても想いを巡らしたテーマが、感染者への差別や偏見、そして自分自身も含めた、感染に対する意識の低さ、無関心への怒りの感情でした。

 

差別、偏見はすでに社会的にも大きな問題となっているように、感染者への差別や攻撃的な態度、未感染の人に対して感染を疑ったり揶揄するような、尊厳を傷つける言動です。

差別と偏見が露わになる社会への怒りが沸々とこみ上げてきました。

 

無関心は、感染予防に対する意識の低さです。私の場合、3月は都心に友人と飲みに行ったり、マスクを徹底しない日があったりと、かなり意識が薄かったな、と反省することしきりです。

「ウイルスをばらまく」といって、信じられない行動をとる人間もメディアで報道されました。

 

身近な差別や偏見への怒り、そして内省の気持ちが大きくなり、こんな状況で、自分はどういう行動をとるべきなのか、社会はどうあるべきなのか、じっくりと考える機会が生まれました。

 

ここまで書き留めてきた3つの視点は、このコロナの不安と、どう付き合っていったらよいのか、カウンセラーとしての見方も織り混ぜての私なりの向き合い方です。

こうして綴りながら、私自身が自分の不安な気持ちを整理したいのだと思います。

そして、コロナによって新たに見えてきた価値観も感じ始めています…

 

カウンセリングサロンぱすてる

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