東京は中野区沼袋の古本屋さんで、ずっと探していた本を見つけました。
小学生の頃に読んだ『学習漫画・日本の歴史 町人の世の中〜江戸時代中期』。
出版社名や表紙を覚えていなかったので、ネットで検索していてもまったく見つけられませんでしたが、街の古本屋さんで、偶然出会うことが出来たのです。
集英社から刊行された1982年の作品で、いつの間にか処分してしまい、後になってから悔やみました。
この学習漫画では、東海道五十三次や大坂の商人、赤穂浪士の討ち入りなどが出てきて、江戸時代中期の出来事や事件、元禄文化の様子を楽しく知ることが出来ます。
小学6年生のわたしがとても惹きつけられたのは、最後の章に登場する松尾芭蕉の『奥の細道』でした。
芭蕉と曾良の二人の旅の様子が、漫画でとても綺麗に描かれていて、何度も何度も読み返していました。
今思えば、旅への憧れや冒険心の芽生え、歴史や史跡めぐりに興味を抱くきっかけを、この漫画が作ってくれたのかも知れません。
「芭蕉の俳諧」の章、このひとコマの絵がずっと忘れられず、もう一度見れたらと思っていました。
12歳の少年にも、こういう絵はとても胸に響いてきます。
子どもの頃に体感した絵や風景は、心の中にいつまでも、いつまでも息づいている気がするのです。
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