ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

夏休みに本を贈る

児童養護施設の子どもたちに夏休みに本を楽しんでもらいたい…そんな気持ちで、本をお届けする企画を考えました。

 

私はかつて児童書の出版社に営業として勤めていたことがあり、本の世界が大好きなので、よく本屋さんで絵本を買ったり、作家さんのサイン本を購入していました。

それらすでに読み終えた本を、蔵書として部屋の本棚に大切に置いていましたが、自分で所有するだけじゃもったいない、広く子どもたちに手にとってもらおう、ふだん本がなかなか買えない方の手に渡る方法はないだろうか…そんなことを考えるようになりました。

冊数が増えてきて、もう本棚には置ききれなくなってきた事情もあります。

 

そして児童養護施設の存在が頭に浮かんできました。そこで暮らしているのは、およそ18歳までの子どもたちで、日常的に親から本を買ってもらうことが出来ません。

そんな子どもたちに本をたくさん楽しんでもらおう。

そう思い立ち、自分の住む地域の児童養護施設に連絡をとり、数年前から本を送るようになりました。

やがて、施設の子どもたちには読み終えた中古の本ではなく、新品の本を読んでもらいたいな、新刊をお届けしたいなと思うようになりました。

 

そこで思いついたのが、SNSの活用です。自分だけで本を選ぶのではなく、色々な方が参加して自由に選んだ方が面白いんじゃないか、さまざまなタイプの本が集まるのではないかと思ったのです。

昨年のクリスマス。

初めて、Twitterを通じて「あなたが子どもたちに楽しんでもらいたい本のタイトルを教えてください」と呼びかけると、全国の方々から連絡が次々と来たのでした。

そのタイトルを私が本屋さんで見つけて購入し、冬休み前に施設にお届けすることが出来ました。

 

そしてこの夏。

第2弾をと考えましたが、今回はこれまでお届けしてきた施設ではなく、都内の別の児童養護施設に連絡を取ってみました。

初めてメールを送ったのですが、すぐに担当の方から返事が来て、快諾していただきました。

6月下旬にTwitterで呼びかけると、フォロワーの方々から早速反応をいただきました。

前回のクリスマスの時にも参加してくれた方、初めて連絡をくれた方…実にさまざまな地域、さまざまな属性の方々が、子どもたちに楽しんでもらいたい本のタイトルを教えてくれたのです。

中には、これを一緒に届けてほしいと、本そのものを私宛に送ってくれた方もいらっしゃいました。

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この企画では、私がこだわっていることが一つあります。それは、教えていただいたタイトルを大手の通販サイトに注文するのではなく、本屋さんで購入することです。

店頭ではなくネットで買うにしても、かならず本屋さんが運営するサイトで購入すること。

本屋さんとそこで働く人たちにこそ利益が渡って欲しい、これ以上本屋さんがなくなってほしくない、願うだけではなく、自分で実際に行動をおこしたい、という気持ちがあります。

 

7月の半ば、夏休みに入る前に、集まった本を施設に無事にお届けすることが出来ました。

参加していただいた方には深く感謝いたします。この企画は、夏休みとクリスマスの年2回、恒例行事のようにこれからも楽しく続けていけたらと思っています。

子どもたちが自由に、ゆったり本を楽しむ姿を想像しながら。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

https://www.salon-pastel.net/