夏の終わり、いのちをつなぐための無料のカウンセリングをおこないました。
夏休みが終わり、多くの学校の2学期が始まる9月1日、この日本では18歳までの子どもたちの自殺が突出して増えている現実があります。
学校にまた行くのが死ぬほどつらい、もう登校したくない、いじめられたくない、でも誰にも、家族にも相談できない…
この9月1日に子どもたちが自らの命を絶つのは、そんな絶望的な気持ち、誰にも打ち明けられなかった苦しみがあります。
小学生から高校生までの児童生徒の自殺は、ここ数年は年間およそ400人から500人近くにのぼっています。
また、15歳から34歳までの若者の死亡原因のトップが自殺であるという国は、主要先進国(G7)の中では唯一、日本だけです。
それほどまでに子ども、若者の自殺率が高いこの日本では、自殺対策基本法が作られ、いくつもの無料で相談できる機関、サイトが開設されています。
しかし、そのような無料の相談機関は、なかなかつながらないという声をとても多く耳にします。
なぜ繋がらないのか。その理由はいくつか考えられます。
ひとつには、相談する人、件数があまりに多く、対応できる人数が追いついていないこと。
そして、相談機関は民間・個人も含めて全国にいくつもありますが、厚生労働省を始めとする公的機関のサイトには、そのごく一部の機関、団体しか見出しでは記載されておらず、結果的にそれらの一部機関にアクセスが集中して、つながりづらくなっているように思われます。
他にも理由はいくつか考えられますが、その繋がらないという現状に対して、私はカウンセラーとして、一市民として個人で出来ることはないかと考えていました。
そして、夏休みが終わる8月31日と学校が始まる9月1日の2日間、無料のカウンセリングをオンラインでおこなうことにしました。
個人活動なので対応できる人数、回数は限られていますが、私がまず考えたのは、予約制にして時間を決め、かならずつながれることです。
カウンセリングの時間は60分。予約のキャンセルも可能だし、オンラインなので顔出しも自由に選ぶことが出来て、文字によるやりとりもOK。なにより利用の自由度と確実性に重きをおきました。
発信はTwitterとFacebookを活用し、一週間ほど前から毎日告知をしていきました。
とても嬉しかったのは、私の告知投稿を拡散してくれた方が何人かいらっしゃったことです。活動に賛同し、応援してくれる方がいる…それを目に見える形で教えてくれました。
予約がぽつぽつと入ってきましたが、なかなか枠は埋まらず、無料とはいえ個人では届きにくいのかなと思いましたが、カウンセリング当日になって連絡が入り、結局6名の枠がすべて埋まることになりました。
ご利用いただいた方は、大人の方が多く、想定していた子どもたちからの相談は今回はありませんでした。
しかし、このような活動は機会を作って地道に取り組んでいくことに意義があると思っています。
子どもも大人も、この社会で追いつめられて自死を選ぶ人が、1人でも踏みとどまってもらえたら。
そのために自分が今ここで、できることはなんだろう…
そんな問いに向き合いながら、日々活動していきたいと思います。
カウンセリングサロンぱすてる
傾聴カウンセラー 喜々津博樹