ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

自分の本当の気持ち〜カウンセリング体験記のご紹介・第5回

ぱすてるのカウンセリングをご利用された方が、ご自身のセッションを綴る体験記。

2021年最初にご登場いただく方は、関東にお住まいの匿名希望のお方。性自認が女性でも男性でもないXジェンダーで、性的指向がパンセクシュアル(全性愛)の方です。

そのカウンセリング体験記をぜひお読みください。

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ぱすてるさんのカウンセリングを受けて、私自身の体験を書こうと思います。
私は物心ついたときから「自分は他の人とどこか違うんじゃないか」という気持ちがありました。その気持ちが強すぎるために、人と同じになることばかりに一生懸命になってしまって、いつしか「本当の気持ち」が何もわからなくなっていました。


「何が好きか」で行動するのではなく、「何が正しいか、何をすべきか」で行動するようになってしまい、生きることがとてもつらくなりました。精神科や心療内科に通って病気と診断された部分に関しては一歩一歩、自分のペースで進んだり止まったりしながらもやっていけてると思っています。


でも、病院の先生にもなかなか言いづらいことがありました。それは、自分の性別や恋愛に関することです。そもそも恋愛話自体、人に話すことが苦手なのです。病院で話すにしても「恋愛相談なんかもってこられてもねぇ、ここは治療の場ですからそういうのは他所でやって」などと言われるのではないかと思っていたし、身分証に記載される自分の性別にも頭で納得はするものの、どこかに違和感もあって自信を持てずにいました。世の中の変化や様々な発信をする人も多く出たおかげで、「もしかしたら私もこの違和感に自信を持ってもいいのかもしれない・・・」と思い、本当に勇気を出してぱすてるさんでこのことを話してみました。


自分にとってとても勇気のいる話だったので勢いで胸の内を打ち明けてしまい、もはやどんな風に話したかは覚えていないのですが何も決めつけずただただ聴いてもらえました。ここではなんでも話していいんだと思えて、安心感に任せて思うように話したと思います。


そして、毎回思うことなのですが、そんな風に聴いてもらえると60分あるカウンセリング時間の最後の方では不思議と自分の気持ちに自信を持って「私は、こう思うんです、こういう気持ちを大切にしたいんです」と言っている芯の強い自分に気がついたりします。次のカウンセリング時には最初におさらいをしてもらえるので、「そんなことまで言ったっけ・・・ すごいな自分!よく言った!」と思うこともしばしばです。


私にとって、自分の性別の話や恋愛の話はまだそこまでオープンにはできないものなのですが、ぱすてるさんのカウンセリングではとても自由に話しています。「そ、そんなことまで!?」 と思うような、セックス観や恋愛観も話しています。友達や見知った人にはとてもできない話だなぁと思っています。カウンセリングという、決められた枠の中でしか話せないことかもしれないし、そのおかげで前よりは人に少しずつ自信を持って自分のことを話せるようになっていると思います。そして、世の中には一人につきひとつの性別がある、くらいに思っていい、自分がしっくりくる感覚を大事にしたらいいのだということが心の底からわかって、そのことは私の人生をガラッと変えた気がします。自分が好きになった人を性別を理由にして諦めなくても良いのだと思えたし、自分のことをずっと変なのだと思ってきたけど、むしろ「そんな人です!」と言えるようになったのは、ぱすてるさんに聴いてもらって何度も自分の本当の気持ちに正直になる時間を持てたからだと思っています。


性別とか恋愛でなくても、どんな内容の話でも「もしかしたら変かもしれない」話を先入観なしに聴いてもらえることは本当に安心です。

日々を過ごしていると些細なことで今でもとても不安になってしまって「今日にでも急に消えてなくなってしまいたい」なんて思う日もあります。でも、追い詰められて極端な考えに走る前に「予防、予防」と思って自分の健康のためにカウンセリング予約を入れたり、そうでないときは「ちょっと聴いてください〜」とのれんをくぐる感じで予約を入れる時もあります。困ったときにここがある、と思えることで安心できて前よりも不安定にならずに済んでいる気もします。


この体験談を書くにあたって、いろいろな思いがありました。書こうと思っても、匿名とはいえ自分のことを人に知られるのはまだ勇気がいるなと思ったときもあったし、ぱすてるさんのカウンセリングという時間と居場所にすごくお世話になっているからこそ、自分の下手な文章ひとつで印象が間違って伝わってしまったら嫌だなと思ったりもしました。


でも、今はこんな自分なんだなと思えているし、その自分が少しだけ誇らしくもあるからぱすてるさんで話している雰囲気をイメージしてこの文章を書いています。自分なりの感謝の気持ちを込めているつもりですが、いつも時間いっぱい自由に話をさせてもらえるので感謝を伝えきれずに終わっちゃうなーなんて思ったりもします。だからこそ、次の予約を入れたくなったり、とにかくいい時間なのです。というのが今のところの私の体験談のまとめになります。
長くなってしまいました。
ぱすてるさんがいてくれてよかったなぁと思っています。いつも本当にありがとうございます。

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どうもありがとうございました。

この体験記は、ご本人からメールでいただいた文章をそのまま掲載しております。

カウンセリングとはどんなものであるのか、カウンセラーが伝えるよりも、実際にご利用された方のお声に触れることが何よりの機会かと思い、ご紹介させていただきました。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

https://www.salon-pastel.net/

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