ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

2024年、行動支援カウンセラーという役割

2024年が始まりました。年明け早々から自然災害、航空機事故が起こり、海外からは依然として戦争、虐殺のニュースが毎日のように入ってきて、感情が痛み揺さぶられる年始となってしまいました。

 

そんな中、今年の自分の事業をどのように行なっていくのか、どんな思いで活動していくのかを、昨年と同じように整理して書き記しておこうと思いました。

 

ぱすてるの個人事業は、今年の2月1日で4年目に入ります。

ひきこもりの訪問支援と心理カウンセリングを大きな柱として活動してきましたが、昨年は研修講師のご依頼がたびたび入ってくるようになりました。

傾聴や対人コミュニケーション、高齢者の心理といったテーマの研修依頼を、これまで訪問を重ねてきた社会福祉協議会の方々からいただくようになりました。

社協からの講師のお仕事は、地域、市民の方々とじかに触れ合う貴重な機会となり、当初はあまり想定していなかった仕事なので、とてもやりがいと責任を感じており、今年はその事業をさらに広げていきたいと考えています。

 

昨年1年間で最も多かったのは、ひきこもりの訪問支援です。

開業1年目はほとんどご依頼はありませんでしたが、少しずつ新規の相談が入ってくるようになり、定期的に訪問する機会が増えてきました。

ひきこもりの支援は、その難しさと特異性を日々実感していますが、昨年は自分の職務の名称を「行動支援カウンセラー」という名に変えました。

 

それまで名乗っていた「傾聴」だけでなく、本人、依頼者が、自ら行動、体験していくための支援をおこなう役割を明確にしたいと思いました。

ひきこもり支援の考え方のひとつとして、カウンセリングのプロセスをベースにした「行動支援」という軸、柱を持つことが、これまでカウンセラーとして支援活動をしてきた中で私が実感したことです。

しかし、支援のあり方については道半ばであり、実践を重ねながら、その方法を改善、見直ししていきたいと思います。

 

心理カウンセリングのセッションについても、まだまだ周知が足りないことを痛感しており、カウンセリングの実践の場、研鑽をさらに積み上げていく努力を続けたいと思います。

個人や法人がカウンセリングを生活の中で身近に活用する機会をどう増やしていったらよいのか、引き続きアイデアを練りながら行動していきます。

 

事業と相俟って、今年も社会貢献の活動を継続していきたいと思います。

無料体験のオンライン・カウンセリング、児童養護施設との交流、自殺の未然防止の活動…

これらの活動は、社会に生きる1人の市民として、自分ができる範囲内で今年も地道におこなっていきたいと思います。

 

思い悩み、考え続けたその先の一歩として、まずは行動してみる、自ら体験をしてみる。

その最初のきっかけ作り、継続的なサポートの役割を、カウンセラーとして続けていく1年でありたいと思います。

 

カウンセリングサロンぱすてる

行動支援カウンセラー 喜々津博樹

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初冬の富士をたずねて

12月7日、師走とは思えないような暖かな空気を肌に感じながら、富士山の麓を訪ねました。

この日は、学生時代の後輩が27年前に富士山で亡くなった命日にあたり、彼のご家族と一緒に富士の山麓を回り、お墓参りに行って来ました。

 

私は学生時代、山登りのサークルに入っていて、先輩、同期、後輩とともに国内の山々をテントを担いで登っていました。

冬山にも出かけていたので、毎年12月初旬には富士山で雪上訓練の合宿をおこなっていたのです。

 

1996年の12月。私はすでに大学を卒業していましたが、OBとして合宿に参加しようと、富士山五合目を目指して麓の富士吉田駅(現・富士山駅)から歩いていました。

しかし、その日の午前、現役の彼らが七合目で雪上訓練をおこなっていた時、別の場所で社会人の登山者が滑落する事故が発生。みんなが救出に駆けつけようとした時、彼が凍った雪の斜面でバランスをくずし、数百メートルも沢を滑り落ちていきました。

彼の体は山梨県の防災航空隊のヘリコプターによって発見され、麓の富士吉田市の病院に運ばれたのです。

 

私は夕方にようやく五合目のテント場に到着して初めて事故のことを知り、彼らが寝泊まりしていたテントを撤収して、富士吉田の警察署に向かいました。翌日、川崎市の彼のご自宅へ仲間とともに訪ね、亡くなった彼と対面しました。彼は大学3年生、22歳になったばかりでした。

 

それから毎年夏に、彼のご家族と富士山を訪れるようになりました。

五合目の同じ場所にテントを張り、七合目の山小屋までみんなで登って、お花を供えます。

彼のお墓は富士山を間近に仰ぐことの出来る静岡県富士宮市にあり、登山の後はかならずお参りをして帰ります。

そして12月の命日も、ご家族と一緒に初冬の富士を毎年訪ねるようになりました。

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この数年はコロナ禍でご家族と一緒にお参りすることが出来ませんでしたが、今年はようやく一緒に車に乗って行くことが出来ました。

彼の命日が近づいてくると、今年も冬がやって来たのだなとしみじみ感じます。

しかし今年は気温が妙に暖かく、富士山の山肌に見える雪もまだわずかでした。

 

富士吉田の松林の中に入り、ゆるやかな登山道に足を踏み入れると、彼と一緒に山を登った時のこと、学生時代に山で過ごした日々のことを今もまざまざと思い返します。

最近は富士吉田からそれほど遠くない青木ヶ原の樹海を訪ねて、樹海の森で命を絶とうとする人をもし見かけたら、声をかける見回り活動もたまにするようになりました。

 

富士山の地は私にとって特別な場所であり、いつ訪ねても、静かに心を落ち着けて時を過ごすことの出来る、とても大切な場所となりました。

これからも彼のご家族と一緒にこの地を毎年おとずれて、いつまでも彼のことを思い出していたいと思います。

 

カウンセリングサロンぱすてる

行動支援カウンセラー 喜々津博樹

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カウンセリングの可能性を追い求めて

私は産業カウンセラーの資格を持ちながら、ひきこもりの支援やカウンセリング事業を個人で営んでいますが、昨日は産業カウンセラーの有志の人たちが集まる交流会に参加しました。

産業カウンセラーとは、働く人とその組織、家族を心理支援するために、養成講座でカウンセリングの理論や傾聴の技法を専門的に学び、身につけた人たちです。

資格保有者の中には、産業カウンセラーを職務として活動している人もいれば、カウンセリングの勉強はしたけれど、実践ではなかなかカウンセリングをおこなう機会を持っていない方もいます。

 

この交流会では、カウンセリングで誰をどう支えるのか、今どんな活動をしていて、これからどうしていきたいのか、参加者が輪になって自由に語り合いました。

私がとても耳にのこり、あらためて考えるきっかけになったのが、傾聴とカウンセリングはどう違うのか、医療との関係、そして対価をいただくためのカウンセリングとはどういうものなのか?といったテーマです。

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傾聴ボランティアや無料の電話相談などは社会に広まってはきているけれど、有料でおこなうカウンセリングのサービスは、この日本に広まっているとはまだまだとてもいえません。

カウンセリングや傾聴を勉強したいという人たちは少なからずいるのに、カウンセリングのセッションを実践でおこなっていたり、心理カウンセラーとして独立して生計を立てている人は、この日本では非常に少ないのが現実だと思います。

それは何故なのでしょう?

その理由についてみんなで話し合いながら、あらためてじっくりと考える機会を得ました。

そして傾聴とカウンセリングの違い、カウンセリングのプロセスというものを具体的に明らかにしてみることで、有料でクライアントにカウンセリングを提供する意味、カウンセリングの利用価値というものが見えてくるように思いました。

 

私はこの社会におけるカウンセリングの意義、可能性ということにも思いを馳せ、医療との関連性について持論を述べました。

心身に不調を感じたり問題を抱えると、まずは医療、診察につながる人がほとんどで、その手前で心理カウンセリングを身近に活用する、病気を発症する前にカウンセリングを利用する、という人は極めて少ないのではと思います。

カウンセリングという心理サービスがこの日本にもっと身近に広まっていけば、健康の維持、疾患の予防にもつながり、医療を受診する人が今よりも減って、結果として医療費の削減にもつながっていくのではないか。しかし、もし受診件数が減っていくとすると、そうなったら大変困る人たちがいるのではないか。そのような趣旨の発言をしました。

 

交流会の終わりには、養成講座の時と同じように、今日の会をふり返るまとめの時間がありました。

私はカウンセリングをおこなう目的として、誰もが幸せを感じて豊かに生きていくため、そのためにカウンセリングが身近に利用される社会、という言葉で締めくくりました。

カウンセリングは万能ではないけれど、その質を高めるために研鑽を続け、カウンセリングの持つ可能性を信じて行動していきたいと思います。

 

産業カウンセラーという仲間同士の語らいの時間はとても豊かで楽しく、活動を続けていく上でのさまざまなヒントと視点をもらいました。

このような場をこれからも大切にしていきたいとしみじみ思う文化の日でした。

 

カウンセリングサロンぱすてる

行動支援カウンセラー 喜々津博樹

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同性婚訴訟の傍聴応援に行きました

先月28日、千代田区にある東京地方裁判所に初めて足を踏み入れました。

現在裁判がおこなわれている「結婚の自由をすべての人に」訴訟の東京第2次訴訟・第9回口頭弁論期日を傍聴応援するためでした。

 

同性同士のカップルがこの日本において法的に結婚できないことは、憲法に違反しているとして、2019年の2月14日、国を提訴する集団訴訟が日本で初めておこなわれました。

LGBTQについて昔から関心があり、差別や偏見に触れ、同性婚が日本では法律で認められていないことに疑問を抱いていた私は、実際に行動を起こした原告の人たちを応援するため、オンラインでの署名に参加しました。

応援はもっぱらSNS上で、訴訟で活動している人に実際に会うこともなく、最近は裁判の動向もきちんとチェックしていなかったのですが、そんな私に転機が訪れました。

9月に初めて参加した「調布LGBT &アライの会」という交流会で、当事者の仲間という意味である「アライ(ALLY)」を自ら名乗り、書籍を出版し、この同性婚訴訟をずっと応援している方と出会ったのです。

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東京での裁判が近日中にまたおこなわれること、傍聴しに行くことが原告の人たちへの力強い応援となり、裁判官やマスメディア、世間に対しても訴える力になることをそのアライの方からじかにお聴きし、心動かされました。

裁判の傍聴は傍観ではなく、結婚の自由を求めて現実にたたかっている人たちの味方になって応援するためなのだ、その一歩を自分で踏み出そうと思い立ちました。

 

9月28日の13時過ぎ、まだ真夏のような陽射しが強くふり注ぐ霞ヶ関駅の地上出口には、応援のタオルやプラカードを掲げている方々がすでに集まっていました。

第1次訴訟の原告の方、弁護士の方、当事者団体の方、アライ、学生の方々など、さまざまな応援者がどんどん集まってきて、みんな雰囲気が明るく、活気が漲っていました。

やがて原告の人たちが横断幕を広げて、弁護団とともに広い歩道を堂々と歩きながら、裁判所の中に入っていきました。

 

103号という法廷に入ると、傍聴席の仕切りの向こうにはすでに原告のカップルと弁護団の人たちがズラリと座って待機をしており、厳粛な空気にあふれていました。

裁判長と裁判官が登場し、14時に裁判が始まりました。この日は口頭弁論期日といって、原告代理人の2名の方が意見陳述として用意した書面を読み上げました。

被告側の代理人が、書面の提出の仕方について原告に対して強い口調で抗議をする場面がありましたが、裁判自体はおよそ40分ほどで終了し、裁判を傍聴席の最前列で見られたことは、とても貴重な体験になりました。

 

閉廷後は近くの弁護士会館で、今日の裁判の期日報告会がおこなわれました。

この報告会が裁判と同じくらいに大切なイベントに感じられ、訴訟の活動を支援・発信している団体 Marriage For All Japanが生配信をおこない、裁判に出席した原告、弁護団をはじめとして、この日集まった人たちがひとりひとり自己紹介をして、交流する場になりました。

その光景は、大きな大きな目標に向かって集まったひとつのチーム、まるで大きな家族のようにも感じられました。

私はかなり緊張しましたが一市民として、カウンセラーとして初めて傍聴に参加できたことの嬉しさと感謝の気持ちを、皆さんにお伝えすることができました。

 

結婚の自由をすべての人に。

同性婚訴訟のこの裁判は、結婚を望む同性カップルの問題にとどまらず、個人の生きる尊厳、人権の問題として、この国に暮らしているすべての人にかかわる問題だと私は思います。

誰もが法の下で安心して幸せに生きられる社会を作るために、同性婚の法制化を実現していく活動を、ひとりの仲間としてこれからも応援していきたいと思います。

裁判所の入口で傍聴応援の人たちと一緒に

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撮影:「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟応援チーム

公益社団法人 Marrige For All Japan - 結婚の自由をすべての人に

https://www.marriageforall.jp/

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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東尋坊をたずねて

この夏、福井県東尋坊をたずねてきました。

この地で長年にわたり、自殺防止の活動を続けている茂幸雄さんとその仲間の方々にお会いし、活動の現場に実際に触れることがその目的でした。

 

東尋坊を訪ねるのは私にとって丸4年ぶりになります。

初めて訪ねたのが2019年の8月。その年の春からカウンセリングの活動をボランティアで始めたのですが、東尋坊の断崖でまさに今自殺しようとしている人に声をかけている茂さんたちの存在を知り、ぜひ実際にお会いして話を聴いてみたくなりました。

 

連絡をするとすぐに返事をいただき、NPO法人の代表である茂さんと事務局長の川越みさ子さんのお2人を中心に、地元のメンバーの方々が温かく迎えてくれました。

見回り活動に同行し、現場のお話を聴かせてもらったり、夜は福井市内の居酒屋で美味しい料理とお酒をご馳走になったりと、2日間とってもお世話になりました。

 

翌年もぜひまた訪ねたいと思っていましたが、折りしもコロナ禍となってしまい、断念せざるを得ませんでした。それからなかなか再訪する機会を掴めずにいましたが、コロナの状況も変化してきており、今年こそ動かなければいつまで経っても行けないと思い、東尋坊への旅を計画しました。

 

茂さんは福井県の警察官でしたが、定年退職を翌年に控えた2003年、東尋坊を管轄する三国警察署(現・坂井西警察署)に赴任し、この地の自殺者の多さを現場で目の当たりにしたそうです。

しかし地元では何の対策もとられておらず放置されていることに疑問を抱き、勤務時間外に自主的にパトロールを開始しました。そして警察官を退職した2004年の春に、自殺防止を目的とする民間のNPO法人を立ち上げました。

 

茂さんとそのお仲間が作った「NPO法人  心に響く文集・編集局」には、いくつもの特色があります。

東尋坊の土産物屋が並ぶ通りの一角に、活動拠点となる茶房「心に響くおろしもち」を開設。ここは東尋坊で声をかけた人たちのお話を聴く相談所であるだけでなく、地元のお米を使ったつきたての美味しいお餅や食べ物、ドリンクを訪れた人にふるまう憩いの場になっています。


住む場所や帰る場所さえも失った状態の人には福井市内にシェルターを用意し、仮住まいを提供しています。

そして私がさらに敬意を抱くのは、茂さんたちが日々の活動を丁寧に記録するだけでなく、その記録や考えを書籍としてまとめ、自費出版も含めて何冊も本を出して世に問いかけていることです。

自殺防止の活動は日本の他の地域でもおこなわれていますが、その活動の様子を商業出版という形で継続的に著している団体は、おそらく茂さんたちのNPOだけでしょう。

 

8月24日早朝、上野駅から北陸新幹線に乗り、金沢で在来線に乗り換え、芦原温泉駅で下車。そこからバスに揺られ、4年ぶりに東尋坊に入りました。

茶房で茂さんと川越さんに久しぶりに再会しましたが、そこにはかつて電話でお2人に助けを求め、今はお店を毎日手伝っているという男性の姿もあり、こちらから自己紹介をして挨拶しました。

 

今日までのおよそ19年間にこの東尋坊で命をつないできた人数は803人を数え、この8月もすでに3人の方を保護しているとのことでした。

また、コロナが始まった年は声をかける人は少なくなったけれど、時が経つにつれ東尋坊にやって来る人がだんだんと増えて、相談件数も多くなっていったことを話してくれました。

この日の午後は見回り活動を交代でしているメンバーの方々と一緒に、東尋坊の遊歩道、岩場、松林の中を歩きました。メンバーの方々は定年後にこの活動を長く続けていたり、最近活動に加わった女性の方もいました。

東尋坊の断崖でも特に事故の多い地点があり、その場所に腰かけ、しばし佇みました。海岸に降りてみると、一束の枯れた花束が紙に包まれた状態で、岩の上に横たわっていました。

この夏の異常ともいえる暑さはこの北陸地方も例外ではなく、日本海の海べりを歩いていると汗をびっしょりとかきます。夏休みということもあり、遊覧船が入り着く岩場付近は家族連れなど多くの観光客で賑わっていました。

 

その夜は茂さんと川越さんのお2人と福井駅前で4年ぶりに酒席を共にさせていただき、またたくさんご馳走になってしまいました。

翌朝は福井駅からえちぜん鉄道に乗り、終点の三国港駅まで行き、海沿いの荒磯遊歩道を歩いてから茶房にお邪魔しました。現在シェルターで暮らしているという男性がお店を手伝いに来ていて、挨拶を交わしました。

 

この日は、愛知県の津島市から更生保護女性会という団体が研修で東尋坊を訪ねてきていました。私も飛び入り?で研修に参加させてもらい、茂さんの講演を生で聴かせてもらう機会に恵まれました。

「自殺は覚悟の死ではなく、追い詰められた末の死なんです。私たちが岩場で声をかけて、そこから飛び込んだ人は今まで1人もいません」

茂さんが力強く、はっきりとみんなに語りかけました。

茶房「心に響くおろしもち」の前で、茂さんと一緒に。

わずか1泊2日の旅でしたが、今回も心に深く刻まれる、忘れられない旅となりました。

この東尋坊という地に、心疲れ果て、命を投げ出そうとやってくる人が今もたくさんいるという現実。そして、そんな人たちの命をつなぎとめる活動を続けている人たちが、たしかにいるのです。

 

東尋坊は、今の日本社会の現実を映し出している鏡であり、茂さんたちの活動はそんな社会の希望の灯だと思います。

次回は異なる季節にまた東尋坊を訪ねたいと思っています。

NPO法人 心に響く文集・編集局    http://toujinbou4194.com/

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カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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狛江市で研修をおこないました

7月に東京・狛江市にて「高齢者・老年期の心理とコミュニケーションについて」と題した研修の講師をつとめました。

 

ご依頼をいただいたのは、狛江市社会福祉協議会の笑顔サービスという事業の担当の方からでした。

笑顔サービスは、狛江市民の方々に家事援助を中心とした有償サービスを提供する狛江市社協の事業で、そこで活動しているのは市内の協力会員の方々です。

 

今回は会員の現任研修として、高齢者の心理やコミュニケーションの方法を学ぼうということで、社協にたびたび伺っていた私に声がかかりました。

私は日常的に高齢者と関わっているわけではありませんが、高齢の方のカウンセリングをおこなったり、パーソナリティ心理学や生涯発達心理学において、老年期の心理については学んでいるので、カウンセラーとして心理学の観点からお話が出来るのではないかと思い、ご依頼を引き受けました。

 

講義の資料を作成するにあたっては、心理に限らず、そもそも老化とはどういうことなのか、脳の器質的な変化など、科学的な内容も盛り込みたいと思いました。また認知症うつ病の違いや特徴についてもわかりやすく説明したいと思いました。

原稿が出来上がったら、念のために高齢福祉の現場で長年勤務している友人に内容をチェックしてもらい、現場で起きている生の声を聴かせていただきました。

 

コミュニケーションについては、社協の方からアンガーマネジメントについても話をしてほしいとリクエストをいただいたので、怒りの感情が発生するメカニズムや、怒りへの対処法について話そうと思いました。

 

7月21日、狛江市のあいとぴあセンター講座室にて研修がおこなわれ、9名の会員の方々と2名の社協の職員の方が参加されました。

今回は2時間の講義時間がありましたが、体験ワークを2回おこない、話す項目もたくさんあったので、時間的にはあまり余裕がありませんでした。

 

この研修で私がおこなった試みのひとつが、参加者からの質問への対応です。

事前に質問をいくつか頂いたのですが、その内容が、他の人と共有できるような良いものばかりだったので、私だけが答えるのではなく、質問に対して参加者のみんなで考えてもらう時間を作りました。

初めて会う会員の方々が、自分の活動をふり返りながら、お互いに意見を出し合い、発言者の声に耳を傾ける。

講師の一方通行のような講義ではなく、参加者同士がじかに交流して学ぶ機会になってくれたら、と思いました。

活発に発言が飛び出し、予定よりも終了時間が少しオーバーしてしまいましたが、参加者の方々の熱意が感じられて、試みをして良かったのではないかと思っています。

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研修のお仕事は、普段のカウンセリングや支援とはまた違う、やりがいや責任があり、そして多くの気づきがあります。

話の進め方、声の出し方、テンポ、目の配り方、時間の配分など、気にかけることはたくさんあり、そして何より、研修資料の内容、伝え方にクオリティーが常に問われます。

それでも一般市民の方々にお話を聴いていただき、間近に交流が出来ることは、自分にとってとても貴重な経験であり、自身の成長にも繋がっていきます。

 

研修のオファーがきたら、準備を整えて、今日は聴いてよかったと参加者が心から思えるような講義が毎回出来るように、これからも研鑽を積んでいきたいと思います。

 

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傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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2023夏休みに本を贈る

今年の夏も児童養護施設の子どもたちに本を贈らせていただきました。

この企画は4回目となり、2021年のクリスマスから続けている試みです。

 

子どもたちに届ける本のタイトルを、SNSを通じて募ります。タイトルが集まったら、その本を私が本屋さんやネット書店で購入し、あらかじめ連絡していた児童養護施設に郵送するという仕組みです。

 

SNSTwitterを活用し、「夏休みに子どもたちに楽しんでもらいたい本を1冊、教えてください」とツイートしました。

すると、その投稿を読んで関心を抱いた方が本を教えてくれるのです。フォロワーの方がほとんどなのですが、そのフォロワーさんも私が一度もお会いしたことのない、匿名の方ばかりです。そのような方々が、見知らぬ子どもたちのために本のタイトルを伝えてくれる…

それがこの企画の醍醐味であり、人の心の優しさをしみじみ知る機会になります。

 

しかし、事は順調には進みません。

告知を地道に続ければ、目標の15〜20冊ぐらいには達するだろう、4回目ともなれば少しは周知が広まり、タイトルがほどなく集まるだろうという私の推測は外れ、連絡がきたのは数人からでした。

毎日のように投稿しても反応が少なかったので、今回初めてFacebookにもお知らせを出しました。

正直なところ、Facebookには告知をしたくありませんでした。こちらのSNSは昔から顔馴染みの、身内のような人たちとの交流サイトですから、告知するのはなんとなく気が引けるのです。

しかし、今回はそんなことを言ってはいられませんでした。そして企画のお知らせをすると、昔からの友人、先輩、知り合いがすぐに返信をくれました。

とても嬉しかったのは、知り合ってまだ間もない方がすぐに好きな本を紹介してくれたことです。

 

結局、予想を上回る25冊の絵本&児童書のタイトルが集まり、それらの作品を本屋さん、児童書専門店、ネット書店で購入しました。

ネットは大手の通販サイトは決して使わず、本屋さんに利益が行き渡るように、本屋さんが運営するサイトを必ず利用するという私なりのこだわりがあります。

お一人の方は、わざわざ郵送で実物の本を私のところに送り届けてくれました。そして今回は著者のサインが入った本を3冊も手に入れることが出来ました。

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児童養護施設で暮らす子どもは、主に3歳から18歳までの、親とは一緒に暮らせない子どもたちです。その子どもたちに、古本ではなく、ピカピカの新品の本をお届けしたい、夏休みにたくさん楽しんでもらいたい、そんな思いでこの活動をしています。

 

この企画に関心を示してくださり、本を紹介してくれた方々に心からお礼を申し上げます。

小さな小さな個人の取り組みですが、SNSを活用したどこまでも自由な大人の遊びを、地道にゆっくり続けていけたら、と思っています。

 

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傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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