先月末、私が住む練馬区で、ひきこもりなどの生きづらさを抱えている当事者の人たちが自主企画したイベントに参加しました。
イベントのタイトルは「生きづらさ当事者たちとの本音(ガチ)トーク」。
会場を練馬区の春日町青少年館が提供し、内容は当事者の若者が自分たちで考えたものだそうです。
ひきこもりの訪問支援をしている私にとって、ぜひとも行きたいイベントでした。
登壇・発表されるのは、就労・自立支援をおこなう「ねりま若者サポートステーション」を利用したことがある若者たち。
参加は誰でも自由ということで、定員20名を優に超える人数で満員御礼の状態。参加者の中には、現在ひきこもり状態にある若者も来ていました。
ひとりひとり、ご自身の生きづらかった体験を話していくのですが、体験、悩みは誰ひとりとして同じような悩みはなく、いじめの体験にしても、その人だけが味わってきた辛さをずっと抱えていて、消えることはないのだと感じました。
発表者の人たちは、生きづらさを抱えながらも、現在はひきこもりを脱して就労に就いたり、仕事を探したり、ボランティア活動をおこなっていて、そのきっかけとなったのが、若者サポートステーションで出会った人たちに話を聴いてもらったことでした。
長期にわたりひきこもっていたけれど、現在は正社員として働いている方のその表情は、マスク越しでも、とても活き活きとして堂々としていました。
その日は、発表のあとに参加者が質問や意見を述べる時間があり、マイクが何度も何度も移動するほど、たくさんの方が発言をしていました。
同じ人が何度も質問したり、ひきこもり状態の若者や親御さん、支援者も発言していて、熱気に溢れていました。
私もこういう機会ではぜひ質問をしたいと思い、SNSの利用について発表者のお一人にお聴きしました。
ひきこもりを経験したり、生きづらさを抱えている人の本音を生で聴く機会は、日常生活ではなかなかありません。
このようなイベントが地元の練馬区で開かれたことをありがたく思い、ぜひ定期的に開催してもらい、ひきこもりについて、一般世間が理解を深める場になってくれたら、と思いました。
カウンセリングサロンぱすてる
傾聴カウンセラー 喜々津博樹