Twitterで、自由に色々なことをつぶやいていますが、ひきこもり支援の活動を始めた頃のあるツイートに、とても心に残るリプをくれた方がいました。
その方とのやりとりが、期せずして、まるでカウンセリングの応答のような形になったのです。
私が嬉しかったのは、いただいたリプに対して、こちらが傾聴するように伝え返すことで、その方がご自身の感情、お父様への溢れるような気持ちを自然と話してくれたことです。
リプを送ってくれたのは、相互フォローをしている、ひなたさん。
今回はひなたさんのご了解をいただき、そのリプのやりとりを原文そのままにご紹介いたします。
【2021年2月2日】
ぱすてるのツイートより
「私がひきこもりの問題で大きく心を揺さぶられた事件があります。
2019年の6月、私の住む東京の練馬区で、かつて農林水産省の事務次官だった父親が、44歳のひきこもりの息子を刺し殺した事件です。
親が自分の子どもを殺す、ということ。
父親は何処にも相談できず、妻と2人、苦しんでいたのです…」
ひなたさん:
わたしが引きこもってた時お父さんが「俺が死ぬとき一緒に連れてってやる」って言いました。子供にとっては嬉しかったです。お父さんにとっては辛い発言だったかもしれないけど。
ぱすてる:
ひなたさん
こんばんは。
ひきこもっていた時、お父さんが、死ぬ時は一緒にと声をかけてくれたのですね。
ひなたさんは、お父さんの気持ちが嬉しかったのですね。
ひなたさん:
そうなんです。仕事で一緒に暮らしたことなかったけど、一番親らしいこと言ってくれたと思ってます!
ぱすてる:
一緒に暮らしてはいなかった…
でも、お父さんのその言葉が、一番親らしいひとことだったのですね。
ひなたさん:
そうなんです!普段接点ないから余計に嬉しかったんです!
ぱすてる:
なかなか会えないお父さんが、ひなたさんのことを気にかけてくれたのですね。
ひなたさん:
はい!今は脳梗塞の後遺症で施設に入ってますが。お母さんが泣いてるの見て回らない口で「守ってやるから」って言ってました。いい人間です!
ぱすてる:
お父さんは施設に入っているのですね。
お母さんを思いやる、優しいお父さんですね。
ひなたさん:
はい!子供たちにとっては決していい両親とは言えなかったですけども!でも精一杯の愛情を持っていてくれたんだなぁと、今は思っています。
ぱすてる:
ひなたさんに対して、精一杯の愛情を持っていてくれたのですね…
ひなたさん:
はい!今になってわかりました!
以上が、リプのやりとりです。
ひなたさんは、ご自身がひきこもりであったことを打ち明けてくれて、家にいたことがない、今は施設で暮らすお父様への感謝の気持ちを話してくれました。
ツイートのリプで、こんなにも率直に自分の気持ちを語ってくれたことがとても嬉しく、またせつない気持ちにもなり、ぜひ書き留めておきたくなりました。
カウンセリングにおける傾聴では、お相手の言葉をそのまま受けとめて、意見を言ったり価値判断を下したりせず、その気持ちに共感しながら寄り添っていきます。
SNSのコミュニケーションでも、この傾聴のマインドを大切にできたら、と思っています。
また、カウンセリングには守秘義務がありますが、ご本人の同意が得られれば、その内容を開示することが出来ます。
ひなたさん、とても心温まるリプをありがとうございました。
カウンセリングサロンぱすてる
傾聴カウンセラー 喜々津博樹