ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

狛江市で研修をおこないました

7月に東京・狛江市にて「高齢者・老年期の心理とコミュニケーションについて」と題した研修の講師をつとめました。

 

ご依頼をいただいたのは、狛江市社会福祉協議会の笑顔サービスという事業の担当の方からでした。

笑顔サービスは、狛江市民の方々に家事援助を中心とした有償サービスを提供する狛江市社協の事業で、そこで活動しているのは市内の協力会員の方々です。

 

今回は会員の現任研修として、高齢者の心理やコミュニケーションの方法を学ぼうということで、社協にたびたび伺っていた私に声がかかりました。

私は日常的に高齢者と関わっているわけではありませんが、高齢の方のカウンセリングをおこなったり、パーソナリティ心理学や生涯発達心理学において、老年期の心理については学んでいるので、カウンセラーとして心理学の観点からお話が出来るのではないかと思い、ご依頼を引き受けました。

 

講義の資料を作成するにあたっては、心理に限らず、そもそも老化とはどういうことなのか、脳の器質的な変化など、科学的な内容も盛り込みたいと思いました。また認知症うつ病の違いや特徴についてもわかりやすく説明したいと思いました。

原稿が出来上がったら、念のために高齢福祉の現場で長年勤務している友人に内容をチェックしてもらい、現場で起きている生の声を聴かせていただきました。

 

コミュニケーションについては、社協の方からアンガーマネジメントについても話をしてほしいとリクエストをいただいたので、怒りの感情が発生するメカニズムや、怒りへの対処法について話そうと思いました。

 

7月21日、狛江市のあいとぴあセンター講座室にて研修がおこなわれ、9名の会員の方々と2名の社協の職員の方が参加されました。

今回は2時間の講義時間がありましたが、体験ワークを2回おこない、話す項目もたくさんあったので、時間的にはあまり余裕がありませんでした。

 

この研修で私がおこなった試みのひとつが、参加者からの質問への対応です。

事前に質問をいくつか頂いたのですが、その内容が、他の人と共有できるような良いものばかりだったので、私だけが答えるのではなく、質問に対して参加者のみんなで考えてもらう時間を作りました。

初めて会う会員の方々が、自分の活動をふり返りながら、お互いに意見を出し合い、発言者の声に耳を傾ける。

講師の一方通行のような講義ではなく、参加者同士がじかに交流して学ぶ機会になってくれたら、と思いました。

活発に発言が飛び出し、予定よりも終了時間が少しオーバーしてしまいましたが、参加者の方々の熱意が感じられて、試みをして良かったのではないかと思っています。

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研修のお仕事は、普段のカウンセリングや支援とはまた違う、やりがいや責任があり、そして多くの気づきがあります。

話の進め方、声の出し方、テンポ、目の配り方、時間の配分など、気にかけることはたくさんあり、そして何より、研修資料の内容、伝え方にクオリティーが常に問われます。

それでも一般市民の方々にお話を聴いていただき、間近に交流が出来ることは、自分にとってとても貴重な経験であり、自身の成長にも繋がっていきます。

 

研修のオファーがきたら、準備を整えて、今日は聴いてよかったと参加者が心から思えるような講義が毎回出来るように、これからも研鑽を積んでいきたいと思います。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

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