児童養護施設で暮らす子どもたちへ、クリスマスに本をお届けしたい。
秋の終わり、そんな思いが湧き上がりました。
中古品ではなく、新品の本を子どもたちに手にとってもらいたい。
これまで、私が読み終えた絵本や買い集めたサイン本を都内の児童養護施設に送っていたのですが、今年は本屋さんで購入した新品の作品を送りたいと思ったのです。
それなら私が1人で選ぶのではなく、色々な方がお薦めする書籍を集めた方が面白いんじゃないか、さまざまな作品が集まり楽しそうだ、とひらめきました。
早速Twitterで、クリスマス企画と題して「あなたが子どもたちに楽しんでもらいたい本のタイトルを1冊教えてください」と投稿しました。
対象年齢は4歳から18歳。書籍は、絵本、図鑑、読みものなど。
すると、わずか2日間のうちに10名以上のフォロワーの方々からリプやDMでご連絡をいただき、おすすめの本をご紹介いただきました。
中には、この本を届けてほしいと、自ら本を2冊ご購入されて私に託してくれた方もいました。
ご紹介いただいた本のリストを作って、書籍を買い求めます。
私がこの企画で決めていたことは、大手の通販サイトではなく、町の本屋さんや本屋さんが運営するネット書店で購入することでした。
本屋さんで働く人たちに少しでも利益が渡って欲しい、本をまとめて購入することで、たとえわずかでも経済を回していきたい、という気持ちがありました。
私が購入した先は、東京の神保町にある児童書のお店、ブックハウスカフェ。絵本関連の専門サービスをネットでおこなっている絵本ナビ。そして全国に実店舗を展開している、hontoネットストアと紀伊國屋書店webストアです。
それらで買い求めた新品の書籍を、都内に昔からある児童養護施設に宅急便で送らせていただきました。全部で26冊になりました。
集まった本は実に多彩で、絵本、童話、学習マンガ、小説、自伝といった、子どもたちが何度でも繰り返し楽しめそうな作品ばかりで、私が知らなかったタイトルも多くありました。フォロワーの方々に選んでもらってよかったとつくづく思いました。
企画に参加してくれたお一人の女性からは、趣味で描いているという「笑い文字」のハガキを子どもたちに渡してほしいとのお申し出があり、一緒に同封させていただきました。
後日、お届けした施設に初めてご挨拶に伺いましたが、プライバシー保護のために、その施設名と所在地、外観をSNS上ではお伝えすることが出来ないのが残念です。
児童養護施設で生活している子どもたちは、さまざまな理由で実の親とは暮らせない子どもたち。
子どもによっては、その暮らす場所を決して親に知られてはならないという現実があります。
今回の企画に賛同して参加いただいた方には、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。施設の職員の方々もおっしゃっていましたが、お会いしたことのない方々からの、とてもあたたかい気持ちを受け取り、クリスマスのシーズンに子どもたちにお贈りすることが出来ました。
このようなささやかな企画をこれからも定期的にしていけたら、と思っています。
カウンセリングサロンぱすてる
傾聴カウンセラー 喜々津博樹