ひきこもり訪問支援 ぱすてる

自分らしく生きるためのカウンセリング

からふらっとという居場所

ひきこもり支援の活動をしていて、私がよく参加しているのが、地域の家族会です。

ひきこもりのお子さんを持つ親や兄弟姉妹の方々が集まる会ですが、ひきこもりに近い状態だったり、生きづらさを抱えた方が、その家族会に参加していることもあります。

 

私がよく顔を出している東京・国立市の家族会にも、そんな当事者性を持った人たちが来ていました。

そして、その人たちが同じ国立市で居場所活動をしており、それが「からふらっと」という名前の居場所です。

 

居場所は日本各地に作られていて、そこに出入りするのは、主に当事者や経験者、生きづらさを感じている人たちです。病気を抱えて療養中だったり、回復途上の方もいます。働くことはまだ出来ないけれど、自分と同じような人とつながりを持ちたい、バイトをしているけれど、居場所に安心感や安全を感じている人が、自由に利用できる空間です。

 

私のような支援者の立ち位置にいる者は、運営側でない限り、居場所に入りにくいのですが、からふらっとの世話人をしている人たちとは家族会を通じて、ご縁が生まれました。

当事者の人たちとじかにふれ合い、生の声を聴きたい…そんな気持ちで、からふらっとに参加したいと伝えたら、こころよく受け入れてくれました。

 

国立市のひきこもりの事業は、社会福祉協議会がその中心を担っていて、家族会、親の居場所、そしてからふらっとの運営窓口になっています。

活動場所は社協が整備をして、福祉会館や市内の農園を開放し、からふらっとのメンバーは、定例会をおこなったり、農園での栽培、収穫作業に汗を流しています。

f:id:salon-pastel:20220531205745j:image

私は月2回開催される定例会にたまにお邪魔するようになりました。

平日の午後、和室の広いスペースで、自由に過ごすことが出来ます。

雑談をするもよし、本を読んだり、寝転ぶもよし、社協の職員(コミュニティソーシャルワーカー)の方もいるので、個別に相談をすることも出来ます。メンバーが企画したワークショップを開催することもあるとか。

 

まだ数回しか参加していませんが、私が驚いたのは、参加者の多さと、かなり遠方から来ている人が結構いることです。

年齢層は幅広く、女性の参加者も多くて、親子で参加したり見学に来ている方々もよく見かけます。

とにかく賑やかで、声が部屋に響きわたり、みんな自分たちの居場所として楽しんでいる様子がよくわかります。

初めて来た人には、常連の人がスッと横について話し相手になる光景が見られます。そして、世話人の人たちが全体に気を配り、声をかけて動いています。

 

私もカウンセラーや支援者という立場などすっかり忘れて、同じ仲間として利用し、楽しませてもらっています。からふらっとにやって来る人は、ゲームをするより、会話を楽しみたい人が多いのかなと感じています。

ひきこもり経験者の人たちに触れてハッとするのは、澄んだ綺麗な瞳をしている方が多いことです。社会の余計な空気に触れていないからか、とても純粋な心を持った人によく出会います。

 

それぞれ色々な悩みを抱えながらも、自ら居場所を求めてやって来る人たちと、ひとりの仲間としてこれからも触れあっていけたらと思います。

 

カウンセリングサロンぱすてる

傾聴カウンセラー 喜々津博樹

https://www.salon-pastel.net/

f:id:salon-pastel:20220601114356j:image