さる7月10日、世田谷区のひきこもりの家族会、「世田谷はなみずきの会」にて、カウンセラーとしてお話をさせていただきました。
世田谷はなみずきの会に初めて顔を出したのは、今年の3月。その日は私がひきこもりの家族会というものに初めて参加をした日でもあります。ひきこもりのお子さんを持つご家族の方々のお話を間近に聴かせていただき、私自身も自己紹介をしました。
その時、家族の方々が、私の若い頃の海外の旅の話に興味を持ってくれて、今度家族会で話をしてくれませんか、と声をかけていただきました。
家族会では、家族同士の交流だけでなく、さまざまな分野の専門家を招いたり、時にはひきこもりの経験者を呼んで、講演会や学習会を開いています。
私にとっては、カウンセラーとしてまとまった形で話をするのは、初めての体験になります。
約1時間の話で、どんなことを伝えるべきか、どんな構成にしたらよいのか、考えを巡らしました。
貴重な時間をいただくのだから、参加者に満足をしてもらいたい、聴いてよかったと思われる内容にしなければと思いました。
そして、タイトルを「カウンセラーのひきこもり支援と傾聴へのいざない」と題して、日頃から感じている、傾聴の重要性、カウンセリングとは何か、という基本的な話を中心に据えて、聴いている方が飽きないように、ちょっとしたワークも入れた内容にして、資料を作りました。
当日の会場は、世田谷区の宮坂区民センター。ここは、東急世田谷線の宮坂駅のすぐ横にあり、その雰囲気がとても好きな場所です。
この日の参加者は、私を入れて12名。ご家族の方や支援者だけでなく、とても嬉しかったのは、つい最近知り合ったひきこもり経験を持つ若者が来てくれたり、私が今かかわっているご本人が来てくれたことでした。
事前に練習をしていたとはいえ、いざ本番では緊張して、思っていたようには上手く話せませんでした。
なるべく原稿を見るのではなく、参加者の方を向いて話すようにしていましたが、こちらに視線を向けながら聴いてくれたり、うなづきながら聴く参加者の姿が目に入ると、あぁきちんと聴いてくれているのだな、と思いました。
ほぼ時間通りに話を終えることが出来て、その後は質疑応答、自由に話す時間になりました。
この質問の時間というのが、一番緊張したかもしれません。
予期せぬ質問内容に答える、自分の考えを述べる、というのは、その分野の経験が豊富で、知識もきちんと持っていないと、なかなか的確な回答をするのは難しい、と痛感させられました。
ひきこもり支援に関する具体的な進め方の質問を受けた時は、私自身がまだまだ支援については途上の段階であり、経験、方法を多くは語れないことを、質問者の方に正直にお伝えしました。
今回初めて、家族会でお話をさせていただき、自分にとってはとても貴重で大きな経験を積むことが出来ました。
準備にじっくりと時間をかけることが出来たので、作成した資料は今回だけでなく、今後も使っていける内容になったと思います。
カウンセラーとして、ひきこもり支援にたずさわる者として、まだまだ学びの途上ですが、お話をする機会を与えてくれた世田谷はなみずきの会の皆様に、あらためてお礼を申し上げます。
またこのような機会をいただける時には、よりクオリティーを高めた内容で、臨んでいきたいと思いました。
カウンセリングサロンぱすてる
傾聴カウンセラー 喜々津博樹